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コバ(裁断面)磨き  最終仕上げ
コバ(裁断面)磨きはMUNEKAWAが得意にしている部分です。
ヨーロッパでも、古くから行われている技法を用いコバの仕上げを行っています。
今回は、その方法を細かく紹介していきます。

まずは、何もしてしないコバ(裁断面)↓このように粗い状態。
コバ(裁断面)磨き  最終仕上げ _d0116172_19232452.jpg

丁寧に鉋をかけコバを揃えて行きます。コバ(裁断面)磨き  最終仕上げ _d0116172_19305885.jpg
鉋で面(角)を取り、コバに丸みをつけます。
そうする事で、革の表面がめくれ上り難くなり、尚且つ、使用時の手の当たりが柔らかくなります。







コバ(裁断面)磨き  最終仕上げ _d0116172_19502135.jpg
フノリ(海草から作る糊)で丸みを付けるイメージを持ちながらコバを潰し、ツヤ出るまで磨きます。







コバ(裁断面)磨き  最終仕上げ _d0116172_19503527.jpg その後、サンドペーパーで整えます。それを状況に合わせて何度か繰り返します。
←3度繰り返した状態。
最後はサンドペーパーでstop。


コバ(裁断面)磨き  最終仕上げ _d0116172_2023481.jpg                   




次はアルコール系の染料を均一にコバに染み込ませて行きます。→







最後に、蜜蝋を染み込ませます。ここが重要ポイントです。↓コバ(裁断面)磨き  最終仕上げ _d0116172_20484964.jpg
アルコールランプで焼いた熱ゴテで蜜蝋を溶かし、コバに染み込ませます。
温度が高すぎても低すぎてもダメ。








コバ(裁断面)磨き  最終仕上げ _d0116172_21154471.jpgその後、蜜蝋が固まる前に余分な蝋を布地で拭き取り磨きます。この時も、コバの丸みをイメージして磨いて行きます。

熱ゴテと拭き取りを繰り返して全体を磨いていきます。

染み込ます量が多すぎても少なすぎてもダメ。

温度と量の微妙な見極めが重要。


これで完成。
淡い艶のあるコバが、製品を引き締め雰囲気を高めます。
MUNEKAWAはここに力を注ぎ、今まで10年間試行錯誤しながら、コバを磨いてきました。
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コインケース(小銭入れ) Undo
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by munekawa_info | 2009-11-07 21:43 | 製品の紹介
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